よい「羽毛ふとん」選びのポイント
ダウン(羽毛)の混合率の高い物を選びましょう。
一般的にダウンの混合率が高いほど高品質で95%以上のものが最高級といわれています。フェザーよりダウンのほうが軽くてたくさん空気を含むことができ、保湿性に優れているためです。
実際にふとんを指でつまんでみると質の高い羽毛は羽毛の芯には触れず、フワッとしたダウンのやわらかさを感じるはずです。

ボリュームが同じなら軽いほうを選びましょう。
ふとんのボリュームを計る目安を「かさ高」といいます。 かさ高は高いほうが良質で、通常日本製のふとんは、かさ高12cm~18cmのものが中心です。 たたんで比較して同じ厚さ(高さ)ならば、軽いほうが良質といえます。 空気をたっぷり含んだ大きいダウンを使用すると高さは高くなります。 ダウンホールは大きいほど、空気を多く抱え込み保湿性が高いです。 軽い方がダウンホールが大きく高級なダウンを使っています。
水鳥の種類はダック(あひる)よりグース(がちょう)の方が上質です。
通常グースは100~120日、ダックは70~90日で羽毛を採取します。 そしてグースはダックより身体が大きいためダウンも大きなものが取れます。 飼育期間の短い未熟羽毛では、ダウンも小さく、保湿性・耐久性が劣ります。 同じダウン90%の羽毛でも品質には大きな差が生じます。
ダウン(羽毛)の原産地証明書を確かめましょう。
品質の高さでは大きなダウンが取れる寒冷地のものが有名です。 厳しい気候で育った水鳥のほうがダウンの成長が良く(大きさや弾力性に影響)保湿性に優れています。 ポーランド産、ハンガリー産なら品質に間違いはないでしょう。
側生地の素材、密度、柄に注意しましょう。
生地は吸湿性や通気性に優れた天然繊維である綿が主流です。 打ち込み本数は多いほど糸が細かいので密度が高く、肌触りがソフトです。 柄が入ったものはプリントを施すことによって、生地本来の持つ柔らかさや通気性が損なわれてしまうので、良質で無地の綿の方が高級です。
どこで縫製されたものかチェックしましょう。
外国製は、羽毛を詰めた後、上下の側生地を直接縫い合わせたキルティング加工のため、縫い目近くの羽毛はつぶれ、空気を含みにくく保湿性が悪くなります。 日本製は一般的にひとつのマスを箱型にし、箱ごとに羽毛を詰める立体キルティング加工のため、羽毛がつぶれず空気を含みます。 また、片寄りも防ぎ、保湿性も高くなります。
羽毛ふとんのQ&A
Q.1羽毛ふとんだけでは寒いときは?
基本的には羽毛ふとんだけで大丈夫ですが、寒いときは毛布やタオルケットを羽毛ふとんの上に重ねて下さい。 羽毛ふとんは通気性が良い為、上から空気が逃げてしまいます。 毛布やタオルケットがそれをシャットアウトし、保湿性をアップする役割を果たすのです。
Q.2収納するときに気を付けることは?
夏の期間しまっておく場合などは、よく干し、乾燥させてから、防虫剤をふとんの間にはさみ、綿の風呂敷やシーツなどに包みます。 購入時のビニールパックに入れることは避けたほうがよいでしょう。
日本羽毛寝具製造業協会組合 安心のゴールドラベル
このラベルが付いている羽毛ふとんは、当組合の品質基準に合格した羽毛ふとんです。
ロイヤルゴールドラベル
使用羽毛品質 ★★★★★
かさ高性 165mm以上
最高級の羽毛原料と優良な側生地を使用し、適正な縫製で仕上げられた羽毛ふとんです。
エクセルゴールドラベル
使用羽毛品質 ★★★★
かさ高性 145mm以上
優れた羽毛原料と優良な側生地を使用し、適正な縫製で仕上げられた羽毛ふとんです。
ニューゴールドラベル
使用羽毛品質 ★★★
かさ高性 120mm以上
優良な羽毛原料と優良な側生地を使用し、適正な縫製で仕上げられた羽毛ふとんです。
羽毛布団の基礎知識
羽毛の魅力
「羽毛ふとん」とは、そのダウンが50%以上含まれたものをいい一般的にはダウンの混合率が高いものほど高級といえます。
軽くて、暖かい
「羽毛ふとん」が暖かいのはなぜでしょう。 それは、ダウンが呼吸しているからです。寒いとき、ダウンはふくらんで開きます。 ひとつひとつは重なり合わず、たくさんの空気を抱え込んで暖かさを保ちます。 ふとんはふっくらとボリュームがあっても、中身はほとんど空気。 軽くて身体を圧迫しません。逆に、暑いときはダウンが閉じます。 空気を抱え込まず、通気性をよくするのです。
汗や湿気を吸い取り、外に発散
人は眠っている間にコップ1杯(約180cc)もの汗をかくといわれています。 暑いとき、ダウンは閉じて通気性をよくし、水分を吸収して発散します。 これは、透湿性と呼ばれるダウンの特徴です。 他の素材のふとんに比べて透湿性に優れているため、サラッとした肌ざわりで心地よく眠れるのです。
ダウンとフェザー
「羽毛ふとん」とは、一般的にふとんの中身に水鳥たちの「羽毛」を使ったふとんのこと。 水鳥の「羽毛」は、その形からダウンとフェザーに分けられます。 ダウンは胸から腹部にみられる「羽毛」で、いわば鳥の肌着にあたるもの。 一方、フェザーは、いわゆる鳥の羽根ですが、鳥の上着と考えればわかりやすいでしょう。 全長6.5cm以下の小さなフェザーは、スモールフェザーと呼ばれます。
マザーグースとハンドピック
マザーグースとは・・・ 2年から4年かけて飼育し、成熟した親鳥です。(通常飼育はダックが70~90日、グースが100~200日) 成熟した鳥ほどダウンホールが大きく、弾力性が高く高級です。 ハンドピックとは・・・ 成熟した良質なダウンだけを手摘みしたものです。 手摘みの為、質の高いダウンがとれるのです。
2枚あわせ(アンサンブル)構造
季節に応じた使い分けができるから一年中使えて快適! 合掛と肌掛は縫い目の細かさが違います。 2枚を合わせても縫い目は重ならない構造のため、中の羽毛がかたよらず均等になり、身体にフィットしやすいです。 また、2枚重ねたときは2枚の間に空気の層が出来る為、1枚のときより暖かいです。
お手入れ方法
羽毛ふとんは吸湿性・発散性にすぐれているので、丸洗いやクリーニングの必要はありません。 頻繁に干す必要はありませんが、月に1~2回、1~2時間程度、風通しのよい日陰に干すだけでOK! 直射日光は避け、カバーなどをかけたまま干してください。 干すことにより、湿気をとり保湿性を高め、弾力性やボリューム感を高めます。 また、羽毛のかたよりは、ふとんの表面を軽くほぐすように叩き、中の羽毛を平均にならせば快適な寝心地が戻ります。